キリンビールは二十九日、需要が拡大する缶酎ハイを名古屋工場(愛知県清須市)で生産すると発表した。名古屋工場でビール類以外を造るのは初めてで、二〇一九年五月の本格稼働を目指す。生産能力は年間十万キロリットルと、同社の缶酎ハイの製造拠点としては最大規模となる。
投資費用は約五十億円で製造設備を今春に着工する。稼働後は主力商品の「氷結」や「本搾り」を造り、東海や北陸地方を中心に出荷する。カメラやITを活用し、設備の稼働状況やトラブル履歴の情報を効率的に収集することで、少人数での生産を可能にする。
キリンによると、一二年以降の酒類の市場は横ばい傾向が続くが、酎ハイ類の売り上げは毎年一割ずつ伸びている。飲みやすさのほか、さまざまな味を楽しめ、安いことも人気の理由という。東海や北陸でも販売量が伸びているため、キリンは名古屋工場を全国六カ所目の缶酎ハイの製造拠点にすると決めた。
同日に名古屋市内で開いた経営戦略説明会で、石島寿也工場長は「需要が増加し続ければ製造能力が不足する可能性がある。日本の真ん中から供給できる態勢を整えたい」と話した。
アールエイチ産業医事務所
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