鉄道会社が沿線と駅の魅力を高めようと、保育ビジネスを手掛ける動きが全国で増えつつある。名古屋でも、名古屋鉄道は小学生向け学童保育の運営に向け、人気の習い事ができる特色を打ち出している。JR東海は名駅の新ビルで生後三カ月からの認可外保育所を開き、かいわいのにぎわいを支えている。
ブロック玩具を使い、講師が振り子の原理を解説すると、子どもたちが組み立て始める。名鉄グループが名古屋市名東区に一日開設した学童保育施設「TELACO(テラコ)一社校」のプログラミング体験授業のひとこまだ。
二〇二〇年から小学校で必修化されるプログラミングを保育時間中に学べるほか、外国人講師による英語の教室もある。本年度中は両教室のみ運営し、来年四月から学童保育に乗り出す。テラコはテクノロジー(技術)とランゲージ(言語)とコミュニティー(地域)の造語で、「現代の寺子屋」の意味を込めた。
来年四月以降、放課後から午後八時までの預かりなら、週五日で月額六万三千七百二十円。別料金を払えば午後十時までの延長も可能だ。学童保育と習い事を掛け持ちした場合の相場と比べ、割安という。
名鉄が十一月に立ち上げた子会社「名鉄スマイルプラス」が運営する。名東区は沿線ではないが、小学校の多い地域でノウハウを蓄積する狙いがある。来春には名駅地区でゼロ歳から二歳児の小規模保育所「ぽっぽ園」も開設する計画で、将来は保育事業を沿線に広げる構想を描いている。
一方、JR東海は今年四月、名駅のJRゲートタワー二階に認可外保育所「キッズスクウェア」を開いた。年中無休で生後三カ月から最大三十人が利用できる。就学前までの月決め保育のほか、小学生までの一時預かりも受け入れる。月決め保育は再開発ラッシュで名駅地区に増えている会社員、一時預かりは買い物中の需要をそれぞれ取り込めているという。
アールエイチ産業医事務所
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