105.こんな「仕事術」があるんですね【有機EL量産化?】

経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)関連会社で、次世代の有機ELパネルを手掛けるJOLED(ジェイオーレッド、東京)は五日、生産拡大のため来年三月末までに約一千億円の第三者割当増資を実施する方向で検討していると発表した。田窪米治最高技術責任者(CTO)が東京都内で記者会見して明らかにした。

 約一千億円の三分の二をJDIの能美工場(石川県能美市)に投資し、生産規模を現在の十倍程度まで引き上げたい考え。残りは運転資金に充てる計画だ。増資引き受けについて国内外の装置メーカーや材料メーカーなどと交渉している。

 現在の生産拠点であるJDIの石川工場(石川県川北町)は月二千枚の生産能力しかない。事業を軌道に乗せるにはさらなる量産化が必須で、増資の実現が鍵を握る。

 JOLEDは五日、中型有機ELパネルの製品出荷を開始した。21・6型の4K有機ELパネルで、ソニーが医療用モニターに使う。先行する韓国勢とは異なる生産方式を採用しており、田窪氏は「世界初となる方式を確立できた」と述べた。四月から開発品の試験的な出荷を始め、安定して製造できるかを確認していた。

アールエイチ産業医事務所