097.こんな「仕事術」があるんですね【飛行機をアートするB787展示施設?】

中部国際空港(愛知県常滑市)は四日、ボーイング787初号機の展示を目玉に来年夏の開業を目指す複合商業施設「フライトオブドリームズ」について、展示エリアの概要を発表した。国内外でデジタルアートを手がける「チームラボ」(東京)が最新技術を駆使して企画し、子どもも大人も楽しみながら、飛行機が飛ぶ仕組みや航空産業を学べる内容とする。

 全部で十種類の展示のうち、チームラボが四種類を担当する。787の展示スペースでは「プロジェクションマッピング」と呼ばれる手法を用いて床や壁面に映像を投影し、さまざまな風景の中を機体が飛んでいるよう演出する。四階の観覧エリアでは、機体の上から演出を楽しめるようになるという。

 来場者が紙飛行機を折って、カーテンのように投影した複数のレーザー光の幕に飛ばすと、幕の光や音が変化する空間を設ける。紙に描いた飛行機をスキャンしてドームに投影するコーナーもあり、タブレット端末で操縦を疑似体験できる。航空業界の仕事を体験できるスペースも設ける。

 チームラボの猪子寿之社長は子どもの頃によく紙飛行機を作って飛ばしていたといい、「子どもたちが能動的に体験し、遊びを通じて学べる空間にしたい」と意気込んだ。

 施設には全日本空輸と日本航空、航空部品などを手がける新明和工業がスポンサーとして参加する。全日空と日航は展示への技術協力や企画にも携わる。787は米ボーイングの主力中型ジェット機。部品の35%を中部地方で製造している縁から、最初の試験機がボーイングから寄贈された。

 現在、空港の制限エリア内に仮置きしている787の機体は十七日、約九百メートル離れた新施設に搬入される。空港会社は移動の模様を一般公開する予定で、友添雅直社長は「巨大な旅客機が公道を横切って移動する貴重な催し」と話した。見学方法の詳細は近く発表する予定。

アールエイチ産業医事務所